西松建設の献金事件で政府高官が「この件で(東京地検が)自民党の方までやることはないと思う」と捜査の見通しに言及したことについて、民主党の鳩山由紀夫幹事長は6日「政府筋と検察側に何らかの『出来レース』があると思わざるを得ない。強い疑念を感じている」と述べ、捜査の在り方に強い不信感を示した。
自民党の細田博之幹事長も「(政府・与党は捜査の)実態が分からないわけで、その発言はおかしい」と批判した。これに先立つ党役員連絡会でも出席者から「分かったようなことを言うべきでない」との意見が出た。
これに対して、河村建夫官房長官は6日午前の記者会見で「私はそのようなコメントは承知していない。国策捜査というのは断じてあり得ない」と述べ、同高官の発言は政府の見解ではないとの考えを強調した。【佐藤丈一、坂口裕彦】
毎日新聞 2009年3月6日 東京夕刊