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厚労省:介護認定を低く誘導か 共産が「内部文書」を指摘

 2日の参院厚生労働委員会で、共産党の小池晃氏は、厚生労働省が介護給付費の抑制を誘導していた可能性を示す「内部文書」の存在を指摘した。舛添要一厚労相は「初めて見た。どのような資料か、よく調べたうえで答えたい」と述べるにとどまった。

 小池氏が示したのは、「要介護認定平成21年制度改正案」と題した資料で、今年度予算作成の際の概算要求に向けて作られたものとみられ、昨年4月から1年間のスケジュール表も添付されている。

 介護保険は、介護の必要性(要介護度)が高い方から、要介護5~1、要支援2~1の7段階で判定される。資料では、「要介護1」と「要支援2」の比率に地域差がみられるうえ、同省の想定(3対7)と異なり、「5対5」となっている現状を「問題点」として指摘し、その原因を「介護認定審査会委員が判定基準を拡大解釈している」と分析。「対策」として「介護認定審査会委員の関与を減らし、地域差をなくすとともに当初想定していた割合に近づける」としている。

 また、要介護認定者数の推移についての分析では、「平成21年度の制度改正により、不適切な重度変更を是正し、要介護(要支援)認定者を適正な分布に戻す」としている。

 厚労省は4月から、要介護度を決める際の1次判定の基準項目を82から74に減らした。小池氏は、この資料について、「介護給付費を抑制するためのものだ」と指摘。4月の制度変更が給付費削減ありきだったとの考えを示した。【鈴木直】

毎日新聞 2009年4月2日 21時26分

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