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講演:「人権問題は国際的問題」 国際司法裁判所判事の小和田さん、南区で /京都

 世界人権宣言が国連で採択されてから今年で60年となるのを記念して、このほど、国際司法裁判所(オランダ・ハーグ市)の小和田恒判事が「国際司法裁判所と人権」と題して講演した。小和田さんは「世界全体を一つの社会と考えると、人権問題は各国別ではなく国際的な問題となってくる」と、南区のホテルに集まった約160人の市民に語りかけた。

 小和田さんは女性の参政権や南アフリカの人種隔離政策、死刑制度などに触れ、「一つの社会が何をもって基本的人権とするかは、人々の社会的な意識によって変化していく」と指摘。その上で、係争当事国同士の合意がなければ裁判ができない国際司法裁判所が、「国家が行った侵略行為に加え、大量虐殺、基本的人権の侵害についても国際社会全体に発言の権利がある」という見解を示していることを紹介した。

 国際条約で女性や児童の権利保障が広がっていることにも触れ、「国際法は国家間の関係を律するものとして発展してきたが、今は個人の権利をどう保障するのかが課題となっている」と話した。【細谷拓海】

毎日新聞 2008年8月6日 地方版

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