受託収賄罪で起訴された西尾市長の中村晃毅被告(71)は31日、名古屋拘置所で面会した同市の岡田隆司議長らに対し、市議会解散の意向が変わらないことを伝えた。中村被告は「おれの腹は一緒だ。3日か4日に(自分の意思を)文書で弁護士を通し役所に届ける」と話したという。解散すれば、40日以内に市議選が実施される。
岡田議長のほか、最大会派・自民クラブの松崎秀実会長と、第2会派・清明会の榊原康三会長が面会した。
岡田議長らによると、辞職を強く求める岡田議長に対し、中村被告は「私はあなたより政治経験が長い。先のことを読んでやってきた」と述べた。岡田議長が「先の読める人がなぜ、この場所(拘置所)にいるんだ」と反論すると返答はなかった。また中村被告の意向が予算編成に反映されているとして議会で09年度当初予算案が一部削除されたことについて、中村被告は「僕が作った予算よりいい物を取り入れた予算ならいいが、削るとは何事だ」と怒り、興奮していたという。
面会後、榊原会長は「迷惑をかけているとか、反省しているとかは全くない」と批判。岡田議長は「解散は市民に更なる迷惑をかけることになり、申し訳ない」と述べた。
市議会での不信任決議可決後、中村被告は解散の意向を再三伝えている。【佐野裕】
4月1日朝刊
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