福岡市が5年後に開設予定の新・こども病院の病床数を、県医療審議会が申請より27床少ない233床と決めたことについて、吉田宏市長は31日の定例会見で「(新病院は)260床で目標設定している」と述べ、あくまで260床での開院を目指す考えを示した。
県医療審は、市の申請を一部削った理由を「患者が2割増となる市の試算根拠が不明確」とした。これについて市長は「根本的な考え方が否定されたわけではなく、いろいろな見方がある」と述べるにとどまった。
30床少なくなれば収支見込みも厳しくなるが、運営事業者の募集には「影響ない」とした。ただ、市保健福祉局幹部は「230、260床それぞれの収支計画を詳細に検討する。開院まであと5年。状況次第では収支計画を見直す可能性もある」としている。
市長はまた「(190床の一般病床以外に)特例として43床を認めていただいたことは大変ありがたい」とも述べた。【鈴木美穂】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2009年4月1日 地方版