バグダッド(CNN) イラク軍当局者は31日までに、首都バグダッドでイラク治安部隊と、イスラム教スンニ派で反政府武装勢力の掃討に貢献する覚醒評議会の戦闘員が武装衝突し、市民2人が死亡、13人が負傷したと述べた。戦闘員は、イラク軍兵士5人を拉致した。
衝突の原因は、同評議会のバグダッド北部の責任者と側近がイラク軍、米軍に拘束されたのがきっかけ。拘束の詳しい理由は不明だが、刑事裁判所が責任者らに逮捕状を出していたという。責任者はフセイン旧政権の与党バース党の軍事部門のトップだったともされ、一般住民の殺害の罪に問われたとの情報もある。
拘束後、評議会戦闘員が発砲、イラク治安部隊が応戦した。
衝突の現場は、スンニ派宗徒が多数派の場所。覚醒評議会は、武装勢力の元構成員や同調者らで組織し、米軍と協力して同じスンニ派のアルカイダ系勢力の根絶に当たっている。イラクの治安改善の一因はこの覚醒評議会の取り込みにあったともされる。