県内の深刻な医師不足を受け、信州大医学部に09年度に設置される「地域医療推進学講座」の調印式が30日、県庁であり、村井仁知事と小宮山淳学長が協定書に調印した。
県が人件費や教育研究費など3000万円を予算化し、医師3人が講座を担当する。11年度末までの3年間で、即戦力となる医師の養成・確保の研究や、地域医療を推進するための医師の配置と県内医療機関のネットワーク構築の研究などに努める。
また、医師2人が市立大町総合病院と下伊那赤十字病院で週1日診療し、医師が不足する現場を調査する。
村井知事は「地域医療に貢献する医師を育てるには信大の力を仰ぐしかない。実践的研究を深め、成果を高めてほしい」と要請、小宮山学長は「県民の思いや期待に応えていきたい」と抱負を語った。【福田智沙】
毎日新聞 2009年3月31日 地方版