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【ふるさと便り】奈良・興福寺の阿修羅像が半世紀ぶりに東京へ
天平時代の傑作として知られる興福寺(奈良市)の阿修羅像(あしゅらぞう、国宝)が、今月末から約半世紀ぶりに東京で展示されることになり、17日、梱包(こんぽう)作業の現場が報道陣に公開された。6本の腕を持つ複雑な構造の同像は慎重な梱包を行ったうえで立てたままの状態で輸送される。
阿修羅像は像高153センチの乾漆造で、3つの顔と6本の腕を持つ。仏教の守護神とされ、奈良時代に光明皇后が亡くなった母のために造らせた。八部衆立像のうちの1体で、もとは現存しない西金堂に安置されていたという。奈良・興福寺の建立1300年と中金堂の再建計画に合わせ、同像などが東京国立博物館で展示されることになった。
阿修羅像を木製の台に固定し、腕などは紙で覆って保護。周囲はアルミフレームで固定し、さらに外箱に入れる二重の梱包を行う。輸送時の振動軽減装置も使用する。梱包方法などについては実験を繰り返し検討してきた。梱包作業は東京国立博物館や業者らでこの日から数日かけ慎重に行い、同博物館へ運ぶ。
阿修羅像は東京のほか、福岡県でも展示。その後、同寺では仮金堂で10月中旬から帰山記念として公開予定。
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