大相撲の貴乃花親方夫妻が八百長疑惑や相続などについての週刊現代、月刊現代の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の講談社に賠償を求めた訴訟の口頭弁論が16日、東京地裁で開かれ、貴乃花親方(35)=元横綱=が証人として出廷。被告側の尋問にキレる一幕もあった。
「一切事実無根。許すことはできない」などと自らの正当性を必死に訴えていた親方は、被告側の尋問に「覚えていません」などの答えを連発。被告側弁護士から冷笑を浴びせられると突然、声を荒らげた。「なぜ笑って聞くんでしょうか。私は真剣に答えています」と裁判長に訴えた。怒りが収まらない貴乃花親方は弁護士を指差すなど、冷静さを失うような場面もあった。
この訴訟は平成7年九州場所で兄の若乃花(当時大関)に敗れた優勝決定戦をめぐり、父親の先代二子山親方(故人)から前夜に「明日はわかっているだろうな」と、八百長をするよう示唆されたなどとする記事に対するもの。親方は4日、新潮社との同様の損害賠償訴訟で勝訴している。