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小沢代表「全く問題ない」…捜査次第で進退に発展も

2009年3月3日23時25分

写真:民主党本部に入る小沢代表=3日午後3時10分、東京・永田町、河合博司撮影民主党本部に入る小沢代表=3日午後3時10分、東京・永田町、河合博司撮影

写真:家宅捜索を終え、民主党・小沢代表の資金管理団体の事務所のあるマンションから出る東京地検の車両=3日午後9時57分、東京都港区、中田徹撮影家宅捜索を終え、民主党・小沢代表の資金管理団体の事務所のあるマンションから出る東京地検の車両=3日午後9時57分、東京都港区、中田徹撮影

 西松建設側の政治献金問題に絡んで公設第1秘書が逮捕された民主党の小沢代表は3日、「全く問題はない」と同党幹部に伝えた。党執行部は「国策捜査だ」と反発しているが、党内には総選挙への悪影響を危ぶむ声が広がっている。捜査の展開次第では、小沢氏の進退に発展する可能性も出てきた。

 小沢氏は3日、公設秘書が逮捕されるのに先立って党本部で鳩山由紀夫幹事長、菅直人代表代行ら幹部と会談し、「すべて合法にやっている。全く心配はいらない」などと語ったという。秘書の逮捕後も、鳩山氏は記者団に「全く問題ないとのことだったので当然、私たちは信頼している。いずれ代表自らが説明される」と述べた。小沢氏の進退については「この問題で今すぐにという判断にはならない」と否定した。

 小沢氏は4日朝の党役員会で、経緯などについて説明。その後、党本部で記者会見する。

 党執行部は当面、捜査の推移と小沢氏本人の説明を見守る構えだ。しかし、説明が理解を得られず、政治責任を追及され続ければ総選挙への打撃は計り知れない。小沢氏と距離を置く議員を中心に「党内政局だ」(中堅)として、「ポスト小沢」を想定する声も党内には出始めている。

 昨年9月の党代表選で小沢氏が無投票3選を果たした後、党内では総選挙に向けた結束を最優先する空気が支配的だった。しかし、もともと小沢氏の手法に不満を持つ議員は党内に少なくない。小沢氏が説明責任を果たさず、世論の批判の矛先が民主党に向いてくれば、代表交代論が噴き出す可能性もある。

 一方、麻生首相は3日夜、小沢氏の公設秘書逮捕について「検察において適切に処理されていると思う。個別案件についてコメントすることはありません」と記者団に語った。衆院解散時期への影響については「我々はいま経済対策、景気対策をやっている。これがすべてだと申し上げている。解散の時期なんか関係ありません」と否定した。

 野党側の抵抗で厳しい国会運営を強いられていた与党は、捜査の進展に応じて小沢氏本人や関係者の国会招致を求めるなど、強気の姿勢に転じる可能性もある。「09年度予算成立後には衆院解散に踏み切るべきだ」との声も出始めた。

 ただ、西松建設OBが代表を務める団体からの献金は自民党側にも渡っており、同党執行部は「捜査が自民党にも及びかねない」と、警戒感を強めている。

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