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秋田県工事も小沢代表側の意向配慮か ゼネコン談合組織

2009年3月16日3時2分

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 「西松建設」から民主党・小沢代表の資金管理団体「陸山会」への違法献金事件に絡んで、東北地方のゼネコン側の談合組織が受注調整する際、秋田県発注の工事でも、小沢代表側の意向に配慮していた疑いがあることが関係者の話で分かった。

 ゼネコン側は、小沢事務所関係者が秋田県内の選挙に協力した結果、同県の工事受注での影響力が強まったと認識していたという。

 東京地検特捜部もゼネコン関係者らの調べからこうした経緯を把握。西松建設が受注した工事資料などの提供を同県から任意で受けており、東北地方の大型公共工事の受注と小沢代表側への政治献金の関係を解明する捜査の一環として調べている模様だ。

 複数のゼネコン関係者らによると、仙台市を拠点にしたゼネコンの東北支店や支社は06年ごろまで、東北6県の大型公共工事の入札前に受注調整を繰り返していた。その中で、小沢代表の地元・岩手県だけでなく、隣の秋田県が発注する工事についても、受注予定業者に絡んで小沢事務所側の考え方が伝えられていたという。こうした意向は、談合の仕切り役だった大手ゼネコンの元幹部を通じて各社に伝えられ、調整に反映されたことがあったとされる。

 秋田県内では90年代から、選挙の際に小沢事務所関係者が候補者の選挙活動に協力。県内の建設業者らに対する同事務所の発言力は、候補者の当選によって強まったという。仙台市のゼネコン側もこの状況を知り、秋田県内の工事受注を希望する場合、小沢事務所側に協力を依頼することがあったという。

 特捜部は、秋田県の発注工事についても、小沢代表の公設第1秘書と陸山会の会計責任者を兼任する大久保隆規(たかのり)容疑者(47)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=ら小沢代表側が、西松建設などゼネコン側の工事受注で便宜を図った事実がないかなどについて、調べを進めている模様だ。

 秋田県によると、西松建設は4社の共同企業体(JV)で、秋田県立武道館(秋田市)建築工事(02年7月着工)を約36億5千万円で受注。また、2社JVで皆瀬ダム(湯沢市)の改良工事(04年3月着工)を約1億9千万円で受注している。

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