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京都新聞
2009年3月30日(月)
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亡き教え子に誓う奮起
WBA王者トレーナー 伏見出身の藤原さん
写真
防衛戦を前に三好君の墓前で必勝を誓う藤原さん(堺市)

 「今度の世界タイトルマッチも力を貸してくれ」。世界ボクシング協会(WBA)スーパーフライ級王者の名城信男選手(六島ジム)のトレーナー、藤原俊志さん(34)=京都市伏見区出身=は大きな試合が近づくと、必ず教え子の墓前に足を運ぶ。元ジムの練習生で、16歳で亡くなった三好隆太君=大阪市東住吉区。4月11日に大阪での防衛戦を控え、3月中旬も1人でそっと手を合わせた。

 ■来月11日に防衛戦 指導に熱「彼の理想に近づく」

 藤原さんは南京都高(京都府精華町)でボクシングを始め、日本大では全日本選手権ライト級で準優勝するなど活躍。卒業後、トレーナーを務めていた六島ジムで、練習に来ていた中学生の三好君と出会った。ひた向きな性格と才能を見込んで熱心に指導した。藤原さんを慕って母校の南京都高へ進学した三好君は、高校2年春の全国選抜大会バンタム級で4強入り。素直に努力する姿勢に目を細めていたが、その直後に悲報が届いた。2006年4月、三好君が自宅近くで交通事故に遭い亡くなった。

 「南京都高へ進学を勧めなければ事故もなかったのでは」という後悔と、7月に迫った初の世界タイトル戦の重圧感に襲われ、すがる思いで三好君の墓を訪ねた。トレーナーとしての悩みを墓前で打ち明け「しっかり戦ってくるからと決意を話すと、不思議と落ち着いてきた」。親のように慕ってくれていたことを思い出し、「彼の理想像に近づくためにも成長しなければ」と自らを奮い立たせた。

 その試合で名城選手は初の世界タイトルを奪取。藤原さんも優れたトレーナーへ贈られるエディ・タウンゼント賞を受賞した。必死で取り組んでいた姿を忘れず、王者を支え続ける藤原さん。三好君の母洋子さん(44)は「自分の子のようにかわいがってくれて本当に感謝している。お世話になった子どもの分まで藤原さんの力になりたい」と話す。
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