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韓国最古の国語辞典など展示=国立中央博物館

愛国歌の貴重な楽譜など寄贈文化財展を開催

 国立中央博物館(崔光植〈チェ・グァンシク〉館長)は、今月31日から7月12日まで、「寄贈で花開く文化財への愛-寄贈文化財特別公開展」を開催し、2005年の竜山移転以降に寄贈を受けた遺物の中から厳選した200点余りを展示する。

 最も目を引く遺物は、07年に安益泰(アン・イクテ)記念財団が寄贈した安益泰直筆の「愛国歌」(韓国の国歌)の楽譜だ。4ページからなる楽譜のうち、最後のピアノ伴奏の楽譜には「東海(日本海)の水と白頭山が乾き、すり減るまで」で始まる愛国歌の歌詞が記されている。前の3ページは、オーケストラ用に編曲された楽譜だ。同博物館は「安益泰の親筆として残っている愛国歌の楽譜は極めて少なく、資料的価値は非常に高い」と説明した。

 壬辰倭乱(文禄・慶長の役)で日本に連れ去られた朝鮮人捕虜の子孫が製作したものと思われる茶器もある。「犬よ、吼えるな」で始まる9行のハングルの詩が刻まれたこの遺物は、18世紀初めに作られ、京都に住んでいた古美術品収集家の故・藤井孝明氏が所蔵していたものを遺族が昨年寄贈した。

写真提供=国立中央博物館

 故・南宮錬(ナムグン・リョン)元大韓造船公社会長の遺族が06年に寄贈した「鬼面青銅炉」は、国宝第145号に指定された由緒ある文化財だ。釜の形をした本体に3本の足が付き、鬼の顔を形象化したもの。博物館遺物管理部の尹成竜(ユン・ソンヨン)学芸官は、「形は香炉と似ているが、本体に空気が入るよう通風口があることから見て、七輪として使われたようだ」と語った。

 釜山にあるイ・ソンドン内科医院のイ・ソンドン院長が昨年寄贈した遺物は、現存する中では最古の国語辞典『朝鮮語辞典』(1925年発行)をはじめ、歴史的に意味のある古文書類や、韓国の先祖の趣が漂う陶磁器など。これらさまざまな文化財が、共に展示されている。

 国立中央博物館のイ・ウォンボク学芸研究室長は、「今後も、新たに寄贈された文化財を紹介する寄贈文化財特別公開展を引き続き開催し、過去から託された文化遺産を共に分かち合う文化財寄贈の意味を広く知らせていく所存だ」と語った。

写真提供=国立中央博物館

写真提供=国立中央博物館

許允僖(ホ・ユンヒ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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