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岡田・民主副代表:政治資金規正法見直しで行司役 ポスト小沢、試金石に

 民主党の小沢一郎代表の資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件を受け、「ポスト小沢」最有力と目される岡田克也副代表が、政治改革推進本部長として規正法見直し論議のかじ取りを担っている。小沢氏は「企業・団体献金の全面禁止」と高いハードルを掲げ、次期衆院選マニフェストに盛り込む考えも示したが、岡田氏は全面禁止には慎重な構え。「後任の代表として党を仕切れるかどうかの試金石」との見方も出ている。

 「逃げ道のあるものはしたくない。企業・団体献金はなくなったけど、(政治資金)パーティーで(集める)というのは正直ではない」。岡田氏は22日、三重県四日市市内で記者団に語った。

 政治改革推進本部が議論を始めた19日付のメールマガジンでは「(企業・団体献金は)一定の範囲で認められるべきだ」との考えも示した。

 規正法見直しの焦点は当初、小沢代表就任後にマニフェストから消えた「公共事業受注企業からの献金全面禁止」復活の是非とみられていた。ところが小沢氏は17日の記者会見で「企業・団体献金の全面禁止」を主張。突然ハードルを上げたうえ、岡田氏を行司役に指名した。

 岡田氏にとっては「寝耳に水」だったようで、周囲には「事前には全然聞いていなかった」と漏らしている。「徹底的に議論する」と述べ、小沢氏の問題提起自体は受け止める姿勢を見せるものの、衆院選マニフェストに「全面禁止」を盛り込むことについては「議論は始まったばかりなので、見極める必要がある」と慎重だ。

 岡田氏に対しては、小沢氏の秘書逮捕直後から「衆院選の争点は『政治とカネ』。代表にはクリーンな岡田氏が適任」(中堅)との待望論が出ている。党内の多様な意見をどうまとめるか、手腕が問われそうだ。【野口武則】

毎日新聞 2009年3月24日 東京朝刊

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