違法献金:大久保秘書、「胆沢ダムは小沢ダム」と献金要請

2009年3月24日 2時30分

 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、逮捕された公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)が、小沢氏の地盤・岩手県奥州市の胆沢(いさわ)ダムについて「胆沢ダムは小沢ダムだ」と言って、工事を受注した西松建設に献金を要請していたことが同社関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は、西松側が工事の受注目的で献金していることを小沢氏側も認識していたと判断、拘置期限の24日に大久保容疑者を起訴する方針を固めた。

 特捜部の調べや西松建設関係者によると、同社は十数年前に小沢氏側と協議して、毎年2500万円前後を陸山会など小沢氏側の団体に分散して献金することで合意。うち約1500万円はダミーの政治団体「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」から、約1000万円は下請け業者経由で献金することにした。

 ところが、同社は05年、海外事業の失敗などから資金繰りが苦しくなり、献金の減額を小沢氏側に申し出て、2団体経由の献金を1300万円に減らした。同社を含む共同企業体(JV)は06年3月、国交省発注の胆沢ダム関連工事を約100億円で落札したが、再び献金の減額を求め、同年分は500万円で決着したという。

 こうした状況に、大久保容疑者は西松建設側に「胆沢ダムは小沢ダムだ」と言い放ち、献金に再度協力するよう強く求めたという。

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