民主:小沢代表が続投 緊急役員会で表明

2009年3月24日 20時59分 更新:3月25日 1時10分

会見中涙を見せる小沢一郎民主党代表=東京都千代田区で2009年3月24日午後9時49分、須賀川理撮影
会見中涙を見せる小沢一郎民主党代表=東京都千代田区で2009年3月24日午後9時49分、須賀川理撮影

 民主党の小沢一郎代表は24日夜、自らの資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件で公設第1秘書の大久保隆規容疑者(47)が起訴されたことを受け、党本部で開かれた緊急の役員会、常任幹事会で代表を当面続投する意向を表明し了承された。この後、小沢氏は記者会見。「政権交代により国民の側に立った政治を実現させる。それが私の最後の政治家としての仕事」と述べ、次期衆院選に向けた意欲を示した。

 小沢氏は記者会見の冒頭、「同志と国民に心配と迷惑をかけたことを心からおわび申し上げる」と陳謝。そのうえで「私自身が収賄罪等犯罪に手を染めているならどのような捜査でも処罰でも甘んじて受けるが、そういう事実はない」と改めて事件に関して潔白であることを訴えた。

 秘書の起訴事実については「政治資金収支報告書の記載の問題。過去の例に強制捜査という事例は記憶にない。納得できないという思いだ」と改めて対決する姿勢を提示。しかし一方で「検察は検察の職責を果たしたということであろう」と語るなど直接的な検察批判は控え、「私どもが対決するのは自公政権だ」と強調した。

 多額の献金を受けたことについては「西松建設だけからもらっているわけではない。献金をありがたくもらい、政治活動に使うことに何ら恥じる点はない」と述べた。

 小沢氏は、自ら提唱した「企業・団体献金の全面禁止」の衆院選マニフェスト盛り込みなどで態勢立て直しをはかりたい意向だ。ただ、続投を了承した常任幹事会では、前原誠司副代表が続投に異論を唱え、岡田克也副代表らが注文をつけたほか、党内には事件が衆院選に与える影響への懸念も残っている。今後の捜査の進展や党の支持率の動向などで、再び小沢氏の進退問題が浮上する可能性がある。【渡辺創】

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