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ギンコライド ginkgolide
- 歴史・用途
イチョウの樹皮および葉に含まれる苦み成分である。ギンゴライド類には血小板活性化因子(Platelet Activating Factor:PAF)の作用を強力に抑える働きがある。PAFはアレルギーや喘息を始め、さまざまな炎症に深く関わる因子であり、そのユニークな生理活性ゆえ各方面から注目を集めている化合物である。
構造も大変ユニークである。6個の5員環からなるきわめて特徴的なかご型構造を有している。また、t-ブチル基をもつ天然物としては、最初に単離されたものでもある。 1967年の中西香爾らによる構造決定の際には、NOE(nuclear Overhauser effect)が初めて利用された。
近年では「イチョウ葉エキス」の名称で、記憶力増進・脳内血流改善などの効能をもつとされるサプリメントとして販売されています。
- 関連文献
[1] (a) Strömgaard, K.; Nakanishi, K. Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 1640. DOI: 10.1002/anie.200300601 (b) 有機合成化学協会誌 2000, 58, 462.
- 関連書籍
- 関連リンク
太古の化合物・ギンコライド(有機化学美術館)
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2007年10月 2日 cosine | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
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