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政治

民主・小沢代表 記者会見の全文

2009年3月25日(水)1時29分配信 読売新聞

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 民主党の小沢代表が24日夜、党本部で行った記者会見の全文は以下の通り。

 小沢氏 このたびの私の資金管理団体を巡る問題につきまして、私の思いと現在の心境を申し上げさせていただきたいと思います。まずもって、私自身の資金管理団体を巡る問題につきまして、仲間の皆さん、同志の皆さんをはじめとして国民の本当に大勢の皆さまに、ご心配とご迷惑をおかけいたしましたことを、心からおわび申し上げるものでございます。

 今月3日に、秘書の大久保(隆規容疑者)が逮捕されて以来、私自身が犯罪を犯したような印象を与える状況の中で本当に自分自身、悔しい思いと無念の思いを抱きながら必死に耐えて頑張って参りました。そのような状況にもかかわりませず、仲間の皆さん、そして大勢の国民の皆さんからお励ましの言葉をいただきました。私はこの皆さんの激励が無かったならば今日まで耐えてくることは出来なかったように思いまして、本当に国民の皆様の、大勢の方々の「負けるな、頑張れ」という声に励まされ今日まで参りました。本当に国民の皆様に、そして同志の皆様に心から感謝申し上げるものでございます。

 私は(公設秘書の)今月3日の逮捕以来、皆様の前で機会あるたびに申し上げて参りましたが、私自身が収賄罪とか、犯罪に手を染めていたと言うことであるならば、それはどのような捜査でも、どのような処罰でも甘んじて受ける。しかし、「自分にはそういう事実はない」ということを繰り返し皆様にも申し上げて参りました。本日は、その意味で私の主張してきたことが事実であると言うことが明らかになったのではないかと、こう思っております。

 しかしながら、それはそれとして、秘書が結果として逮捕され、起訴されたと、このことについての自分の責任は非常に大きい、特に民主党に期待してくださった、直接激励してくださった皆さんに、大変申し訳ない、そういう思いで一杯でございます。

 今日の秘書の起訴の理由を聞きますと、(政治資金)収支報告書の政治資金規正法違反、すなわち収支報告書の記載の仕方についての問題が起訴の根拠、理由とされております。私どもとしては献金を受けた事実はそのまま報告しておりますし、献金をいただいた相手方をそのまま記載するのが規正法の法の趣旨であるという風に理解しておりまして、その認識の差が今日の起訴という事実になったことと思います。

 今までの過去の例を見ましても、この種の問題につきまして逮捕、強制捜査、起訴という事例は記憶にありません。そういう意味で、政治資金規正法の趣旨からいっても、またそういう点からいっても、私としては合点がいかない、納得がいかないというのが今日の心境でございます。特に衆院選がまさに秒読みの段階に控えておる今日でありまして、私の責任の重大さを感じると同時に、そういった形での結果につきましては、自分としては納得出来ないという思いでございます。

 従いまして、先程来、役員会、常任幹事会に私の心境を述べさせていただきました。私は、40年になんなんとする政治生活ではございますが、別に代表の地位や、あるいは政権を取って首相(に就任する)というたぐいのことに何の未練も執着もありません。

 ただ、思いは、何としても日本に議会制民主主義を定着させる、それが私の自民党(を)離党して以来の大目標でありまして、自分の思いであり、そしてこれが最後の機会だと、この機会に何としても国民の皆さんの理解を得て、政権の交代を実現することによって、官僚機構の上に立った自公政権、これを覆して本当に国民主導の、国民の皆さんの側に立った政治を実現させる。それが私の最後の政治家としての仕事だと、そう思っております。

 その意味におきまして、皆さんのご理解をいただいて、本当にこの目的をみんなと一緒に力を合わせて今後も頑張っていきたいという趣旨の話を役員会、常幹においても行いました。その役員会でも、とにかく、そういう大目標を、そして大いなる使命を達成するために一緒に頑張ろうという本当に温かいご支援の声をいただきました。私といたしましては、本当に微力で不敏な才能でしかありませんけれども、本当にみんなと一緒に、みんなのこういった温かいご支援をいただいて、自分の、そして民主党の、そして国民の皆さんの期待に応えるよう、今後も頑張って参りたい。そのように決意を新たにいたしたところでございます。

 今回のことにつきましては、本当に仲間の皆さんに、そして多くの民主党に期待する皆さんにご心配とご迷惑とお掛けしましたことを重ねておわび申し上げながら、私の報告と今日の自分の心境といたしたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

 −−今回の起訴を踏まえ、進退を判断するということだったが、続投でよろしいか。衆院選への影響も考えるということだったが、この点についてはどう判断したか。

 小沢氏 進退については、今申し上げましたように、私一人で決するというには、あまりにも大事な大きな問題でございますので、役員会の皆様のご判断を仰ぎ、また常任幹事会の皆様のご意見、ご判断を仰いだということでございます。それから、衆院選で政権交代を実現し、本当に国民主導の、国民の側に立った政治を実現するということが、私の政治家としての生涯の目標であり、夢であり、そして、今日、最後の自分の仕事だと心得ております。従いまして、今後もそのことを、これからのいろいろな状況がどうなるか分かりませんが、そのことを前提に進めて、今後も考えていきたいと思います。

 −−あえて代表にとどまることが、政権交代を目指す民主党にとってどうプラスになると判断したのか。選挙の時期や捜査の進展にかかわらず、代表を続けるのか。

 小沢氏 今、先ほどの質問に答えました通り、私の目標、そして私の夢、政治家としての夢は、日本に本当の議会制民主主義を定着させること、そのためには、本格的な政権交代ということによって主権者の国民のみなさんの議会制民主主義への理解を深める、ということが私はできると。そしてまた、政権交代が本来の民主主義の機能である、このことによってしか、日本に議会制民主主義が定着することはないだろう。そういう思いに立っておりますので、そのことで私が、今日みなさまのご理解のもとで、代表をこのまま続けるということに、ご承認いただいたわけではありますけれども、あくまでも衆院選での勝利を前提に、何事も、私自身、考えていきたいと思います。

 今日の時点において、私が代表をそのまま続けることが、プラスかマイナスか。それは私に判断することはできません。すべて、国民みなさんの受け取り方次第だと思っております。繰り返しますが、いずれにしても衆院選で政権交代を実現して、国民のための政治、議会制民主主義を定着させる、その一点で、今後も対処してきたいと思っております。

 −−衆院選に勝利したら、首相に就任するのか。政権交代を実現して政権運営に当たる場合も、裁判で戦うのか。

 小沢氏 何度も言ったように、私が民主党の代表として、民主党が(衆院の議席の)過半数を国民の皆さんにいただいた時は、その責任を果たすのは当然だと思っております。私たちの戦いといってはなんですが、選挙戦の相手は別に検察ではありません。自公政権です。そういう意味で、検察は検察の職責を果たしたということであろうと思いますが、いずれにしろ、私どもの対決するのは自公政権、これは国民のためにならない、そういう思いの中で、これからの選挙に向けて努力して参りたいと思います。

 −−西松建設という違法行為をしていたと見られる企業から非常に多額の献金があった。これだけの額が来ていながら事実が分かっていなかったのかという国民の意識を、理解しているか。今後、政治とカネの問題を含め、どう改善していくのか。

 小沢氏 (私の)事務所の不動産(問題)の時にも、皆さんから同じようなことを言われました。私は、今、西松建設といわれますが、別に西松建設だけから(献金を)いただいていた訳ではございません。数で言えばはるかに個人の皆様からの献金が、私の献金の(多くの)中身でございます。したがって私は、その献金を浄財をありがたくちょうだいして、そしてそれを政治活動に使うという点において、何ら国民の皆さんに、また献金していただいた皆さんに、隠すべき点も、恥じる点もありません。今回のことにしても、確かに大きなお金であることは間違いありませんが、それを別に隠していたわけでもありませんし、使い道、事務所経費をマスコミに全部公開をいたしました。そういう意味で、あとは主権者の皆さんが判断することであろうと思います。

 −−反省することはないか。民主党議員からも、なぜそんなに政治資金が必要なのかという声も出ている。

 小沢氏 第一の点だが、これ(献金した政治団体)は(西松建設の)ダミーとか、迂回してとか言う議論が皆さんの中でもいろいろ言われておりますが、先ほども申し上げましたように、政治資金規正法の趣旨は献金を受け取った相手方を明らかにするということであると言うふうに解釈して、その通りの事務作業をいたしたものだと思っております。私のディスクロージャー、オープンにということは、その意味で矛盾する問題ではないと思っている。第2点はなんでしたっけ?

 −−使い道はどうか。

 小沢氏 それは、みなさんもおわかりと思います。こういうことを申し上げると差し支えがあるかも知れませんが、若い政治家の方々以上に、はるかにスタッフも一杯おりますし、また、いろんな意味で選挙をはじめいろんなお手伝いもさせていただいて、また、(議院)会館のほかに事務所があるのがけしからんと言う議論に立つなら別だが、当然、人も事務所経費もございます。

 その意味において、まったく同列にそれを論評されると、ちょっと私もどう答弁して良いか、あなたがたも実態は分かっているはずですから、そういう意味において私は、政治活動の経費もたぶんほかの人以上にかかっていることは間違いないと思っていますし、それがある意味においては、代表として、また年長の者として、いろんな形で秘書が手伝いをしたり、選んだりすることがごく自然のことではないかという風に思っております。

 −−民主党代議士会で、「新生民主党で選挙に臨むべきではないか」という声が出たことをどう受け止めるか。

 小沢氏 はい。そういうご意見もあるだろうと思います。従いまして、私は自分一人で、このまま続けていくということを決めるには、大きな問題であると、そう思いまして、(鳩山)幹事長に諮りまして、お願いして、役員会、常任幹事会と、党の機関のみなさんのご意見やご判断もいただいて、その中で「一緒に頑張っていこう」という結論になったということでございます。

 −−世論調査で辞めるべきという声が高かった場合、民主党の支持率がなかなか浮上しなかった場合、代表を辞任する考えがあるか。あいさつの冒頭で涙ぐんでいたが、この間のつらかった日々を思い浮かべたのか、検察への怒りなのか、同志からの励ましの声を受けたものなのか。何の涙なのか説明していただきたい。

 小沢氏 これから国民のみなさんが、どういう受け止め方をするか、それについては、予測は私にも分かりません。ただ、何度も申し上げますように、次の衆院選で、国民のみなさんの支持を得ると、そして、今の官僚機構に支えられた自公政権に代わって、国民のサイドに立った政権を打ち立てると。それがひいては議会制民主主義の定着ということにつながると、そういう思いを持っておりますし、常にそのようなことを基準にして考えて参りたいと思います。私は、このようなことを言って、僭越に聞こえるかもしれませんが、自分自身、国民の皆様の中に入って、いろんな意見を聞き、直接、声を交わしているつもりであります。そのことは、そういう中から、自分で判断をいたします。

 −−涙は。

 小沢氏 あー、涙(笑)。男が不覚な涙で恐縮でありますが、つらかったから別に、というわけではありません。ただ、本当に、私があたかも、犯罪を犯したかのような世間の状況の中で、多くの仲間のみなさん、そして特に一般のみなさんから本当に多くの励ましの言葉をいただきました。そのことを申し上げる時に胸が詰まって、不覚の涙ということでございます。

 −−十分な説明責任を果たしたと考えるか。

 小沢氏 もし私の説明に分からない点があったら、私はこうして毎週、あるいは全国行脚する時には毎日のように皆さんの質問にこたえている訳ですよ。国民の皆さんの中に、あるいは仲間の中に、そういう声があったら、それを代弁して皆さんが質問してください。私はなんにも隠すことも、なんもありません。

 −−政権交代が実現したら、記者クラブを開放するか。

 小沢氏 私は、政治も行政も経済社会も日本はもっとオープンな社会にならなくてはいけない。ディスクロージャー、横文字を使えばそういうことですが、それが大事だと思っております。これは自民党幹事長をしていた時以来、どなたとでもお話をしますということを言ってきた覚えがございます。そしてまた、それ以降も、特に制限は全くしておりません。どなたでも(記者)会見にはおいで下さいと申し上げております。この考えは変わりません。

 −−辞任を考えたことはあったか。きょうは今後どのような意味を持つ一日になると思うか。

 小沢氏 私は先ほども申し上げたように、私の秘書、事務所が政治資金規正法に違反する行為をしているとは思っておりませんでした。今もそう思っております。従って、そのことで辞任しなければならないという風に考えたことはありません。ただ、結果として今日起訴と言うことになりました。それで、私は別に1人で、もうこのまま(代表続投で)行くということを決めたわけではありません。ですから先程来申しあげましたように、私の気持ちとしてはなんとしてもみんなと一緒にこの(政権交代の)大目標を達成したいけれども、この点についてはもう皆さんのご判断をいただきたいと言うことで、役員会、常任幹事会を開催して皆さんのご判断をいただいて、その上でこの(記者)会見に臨んでおります。

 −−企業・団体献金の全面廃止を党の方針としてまとめ、選挙の争点にするという大方針はあるか。

 小沢氏 今日の同じ名前ですが、(第2回ワールド・ベースボール・クラシックの決勝戦での)イチロー選手のような役割を自分が果たせたら、この上ない喜びと思っておりますが、今後、そういう役割が出来るように頑張って参りたいと思っております。それから、企業献金の全廃ということは、これは私、突然言い出したわけではありません。『日本改造計画』の中でも触れておりますし、私自身の持論はディスクロージャーということでありますけども、企業献金にまつわる色々問題があるとするならば、また今回のことも考慮に入れてやるならば企業献金をすべて禁止するという方策しかないだろうと私は思っておりまして、これが民主党の党内の結論になるかどうかは、幹事長を始めみなさんの議論に待ちたいと思っておりますし、これが民主党のみんなの総意と言うことになれば、一つの衆院選の争点になることは間違いないだろうと思っております。

 −−今の話からすると、違法行為はないという立場は変わらないと思うが、献金は返還するか。

 小沢氏 最初から申し上げておりますように、違法なことであるということが(裁判で)確定した場合には、返金、返却したいと思っております。問題のひとつは、政治団体がもうないんですか? 解消されているということもありますし、その政治団体からのお金が、全く西松建設から関係のある団体であることは(大久保)秘書も認識していたとは思いますけれども、西松建設がそういう手法で全額を出資していたということは、多分、彼らも知らなかったことだと思います。そういう意味で、この問題が結論を得た時には、そういう返却ということは当然、考えていくんだと思っております。






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