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最上階5億8千万円…日本一高層マンション完売の驚き

地上209メートル54階建て

 高さ日本一の超高層マンション「ザ・キタハマ タワー&プラザ」(大阪市中央区、54階建て)のタワー棟が26日までに完成し、住居の引き渡しが始まった。地上209メートルという高さを誇るだけに、お値段の高さもなかなか。1戸当たりの最高価格は5億8000万円となっている。このご時世にこうした超高級物件をほぼ売り切ったというから驚きだ。

 ザ・キタハマは、三洋電機グループの住宅開発会社、三洋ホームズ(大阪市)など10社が事業主となって三越大阪店跡地に開発。施工は鹿島と長谷工コーポレーションが担当した。

 タワー棟の12階から最上階の54階までが住居になっている。

 高さ209メートルは、2006年8月完成の「クロスタワー大阪ベイ」(大阪市港区、約200メートル)や、08年1月完成の「THE TOKYO TOWERS」(東京都中央区、約194メートル)などを抜いて、日本一の超高層マンション。

 そしてお値段も超高額となっている。総戸数465戸の平均価格は約6700万円で、最上階の1戸(約303平方メートル)は約5億8000万円ナリ。それでも地下鉄駅に直結という利便性や眺めのよさが話題となり、07年秋の第1回販売では260戸の分譲に最高で6倍の申し込みが殺到して即日完売した。

【最上階は1戸5億8000万円】

 現在の残戸数は10戸未満というから、ほぼ完売状態だ。

 ただ不動産市場はご存じのとおり低迷を極めており、ザ・キタハマもすんなりと完売状態になったわけではなさそうだ。ある業界関係者は「昨年春ごろ、アジア系の投資ファンドが数十戸単位でキャンセルしたようだ」と明かす。

 また、タワー棟に隣接し、商業施設などが入るザ・キタハマのプラザ棟(地上6階、地下1階建て)では、不動産投資信託の「日本プライムリアルティ投資法人」が今年2月、購入契約のキャンセルを発表。19億円の違約金を払って撤退するという事態も発生した。

 このあたりのことは触れられたくないのか、三洋ホームズは「プラザ棟のキャンセル後の対応についてはコメントしていない」としている。

 不動産経済研究所(東京)によると、08年に全国の主要都市で販売されたマンションは9万8037戸。前年の13万3670戸から26.7%も減少した。

 こうした厳しい状況は今年も続くようで、同研究所は「今年は9万6000戸となる」と予測。マンション業者にとっては「超高層マンションは大量の部屋を売りさばく必要があるので手がけにくい」(業界関係者)という状況が続く。

 ザ・キタハマの場合は販売開始がまだ景気がよかった07年秋からだったことに加え、大阪の都市部で駅から近いという好立地もプラスに働いた。そのため、これをもって不動産市況に明るい兆しとはならないようだ。

ZAKZAK 2009/03/26

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