2009年3月25日19時53分
【北京=峯村健司】中国国内で、インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」に接続できない状況が続いている。AFP通信によると、ユーチューブを傘下に持つグーグル社が25日、中国内でアクセス禁止になっていることを認めた。中国当局は理由を明らかにしていないが、昨年3月に起きたチベット騒乱の際に治安当局者がチベット族を暴行しているとされる画像が出回ったことが原因とみられる。
ユーチューブの一部の画像が接続できないことはあるが、サイト全体が長期間アクセス禁止になることは異例。国営新華社通信が24日、「チベット騒乱で警察官が暴行を加えているという画像は虚偽だ」と報じた。14日で騒乱から1年を迎え、神経をとがらせていることがうかがえる。
24日ごろから、ユーチューブのサイトにつなごうとすると、「このサイトはアクセスできません」という警告文が出る。問題となったとみられる投稿映像では、数人の兵士がこん棒のようなもので僧侶をたたいたり、倒れた数人の男女を殴ったりけったりしている。チベット独立派関係者が投稿したとみられるが、映像の日にちや場所などは明らかにされていない。