生駒市の新市立病院に県医療審議会の決定を覆して県が210床の病床配分を決めたことをめぐり、県医師会(塩見俊次会長)は、県から後任人事の推薦を求められた県教育委員会事務局産業医と、県青少年問題協議会委員の選任を保留していることが、分かった。塩見会長は県医療審の会長も兼ねていた。県医師会は24日付で県地域医療等対策協議会委員延べ22人の辞任届も県に提出した。県は慰留する方針。【阿部亮介】
県によると、県青少年問題協議会はいじめや性教育などを協議。委員の任期は2年間で今年1月末までだったため、県は県医師会に適任者の推薦を求めていた。県教委職員約500人のカウンセリングを実施する県教委産業医についても、現在の産業医の任期が今年3月末までだったため、県医師会に後任人事の推薦を要請していた。
県医師会ではこれまで委員などの選任に協力してきたが、生駒新病院の病床配分を巡る県の対応に不信感を示していることから、選任を保留することにしたという。県医師会は「県民生活に影響のないように配慮したい」としている。県は今後対応を協議する。
毎日新聞 2009年3月25日 地方版