フランス政府は24日、フランスの核実験による被ばく者が、推定15万人以上にのぼる事を初めて公式に認めました。
フランス国防省によりますと、フランスは1960年から96年までに、南太平洋のムルロア環礁やアルジェリアのサハラ砂漠で、210回にのぼる核実験を行ない、それにより、推定で兵士や作業員およそ15万人が被ばくしたことを初めて公式に明らかにしました。周辺住民を含めると、被ばく者の数はさらに増えるということです。
補償のため、初年度は1000万ユーロ、およそ13億円の予算を計上しています。フランスはこれまで核抑止政策の維持のため、「核実験は安全に行なわれている」と繰り返してきましたが、核実験終結宣言から13年を経て、今後は大気汚染の状況など、情報公開も進めていくことにしています。(25日07:03)