【北京・浦松丈二】新華社通信によると、中国青海省ゴロクチベット族自治州で21日、僧侶約100人を含む数百人の暴徒が地元警察署を襲い、地元政府の職員数人が軽傷を負った。警察当局は22日に暴徒6人を逮捕。89人が自首した。チベット亡命政府によると、チベット族約4000人が集まって「独立」を叫んだという。
中国当局は今月、ダライ・ラマ14世亡命につながったチベット動乱から50年、ラサ暴動から1年になることから、チベット族居住地域で厳戒態勢を敷いていた。今年に入って中国国内で、僧侶の大規模暴動が発生したのは初めて。
同通信によると、僧侶が地元警察の取り調べ中に行方不明になったとのうわさが引き金になったという。
一方チベット亡命政府によると、僧侶は動乱50周年の今月10日に寺院屋上の中国国旗を降ろし、亡命政府の旗を掲げた。地元警察に拘束されたものの逃走し、黄河に飛び込んで自殺を図ったという。
毎日新聞 2009年3月23日 東京朝刊