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談合事件後の新仕切り役「小沢氏側寄り」 影響力拡大か(1/2ページ)

2009年3月22日3時0分

 準大手ゼネコン「西松建設」から民主党・小沢代表の資金管理団体「陸山会」への違法献金事件に絡み、小沢事務所が93年のゼネコン汚職事件後に談合組織への影響力を強めた結果、西松建設が東北地方での大規模工事の受注高を伸ばした可能性が高いことが分かった。

 東京地検特捜部も、西松建設やゼネコン各社関係者の調べからこの関係を把握。95年ごろから小沢代表側にダミー団体などを通じて年に2500万円の政治献金を始めた西松建設に対し、小沢事務所側がゼネコンの談合組織の調整に介入するなどして工事受注で便宜を図った可能性があるとみている模様だ。

 複数のゼネコン関係者らによると、仙台市を拠点に、東北6県の大型公共工事の入札前に受注調整を繰り返していたゼネコン東北支店や支社の談合組織では、93年に当時の仙台市長らが逮捕されたゼネコン汚職事件を契機として、仕切り役が交代した。事件以前の仕切り役だった鹿島東北支店幹部(当時)は、小沢事務所との関係が疎遠だったという。だが、事件の数年後に新たな仕切り役となり、06年ごろまで続けた別の同支店元幹部は岩手県出身で、小沢事務所側との同郷意識が強いことなどから、事務所側の意向を尊重する姿勢をゼネコン各社に示したとされる。ゼネコン各社が受注希望を仕切り役に伝えた際、小沢事務所へのあいさつの有無を確認されるようになったという。

 一方、東北地方で仕事をとれないため、小沢代表側に大型公共工事の受注で便宜を図ってもらうことを期待した西松建設は同代表側と相談し、95年ごろに年間の資金提供額を2500万円に決定。ダミーの政治団体や下請け業者などを介した迂回(うかい)献金を始めたとされる。

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