▽崇徳高出身 10回戦へ持久力強化
ボクシングの日本ミニマム級王座決定戦(21日、東京・後楽園ホール)に、広島・崇徳高出身の同級1位辻昌建(帝拳)が挑む。30歳にして初のタイトル挑戦。空位のチャンピオンを懸け、同級3位の金光佑治(六島)とグローブを交える。
崇徳高から法大に進み、2002年10月にプロデビュー。戦績は15戦12勝(3KO)1敗2分け。サウスポーで、左ストレートを武器に確実なパンチでポイントを稼ぐ。
調整は順調。初の10回戦に備えてスタミナ強化のため、スパーリングも120回こなした。
同じジムの粟生隆寛が12日に世界ボクシング評議会(WBC)フェザー級の新王者に就いたのも追い風。「この流れに乗りたい」と意気込む。
06年3月、試合中に左のこぶしを骨折。1年間ボクシングをできない苦渋を味わった。「プロになるため広島から上京してきた。これくらいでやめられない」。悔しさをバネに努力を重ね、復活後は4勝1分けと負けなしだ。
アマチュア時代に優勝経験はない。「KOチャンスがあれば狙うが、判定でも誰が見ても分かる勝利を目指す」。遅咲きのボクサーの悲願は目前だ。(下手義樹、写真も)
【写真説明】「必ずチャンピオンベルトを巻く」とタイトル奪取に向け、最終調整する辻(右)
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