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松井激白 WBC「出たい」…GM「絶対無理」も左ひざ順調

リハビリを終えた松井は、新ヤンキー・スタジアムをバックに、WBCへの思いを語った

 【ニューヨーク14日】ヤンキースの松井秀喜外野手(34)が、来年3月に開催される第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への参加について、初めて「出たい」と心境を明かした。9月に手術した左ひざを懸念しているヤ軍の方針を理解した上で、「自分には自分の意見が出てくる」と前向きな姿勢を見せた。侍ジャパンの4番候補はリハビリを続けながら、返答期限まで出場の道を探る。

 昨年の右ひざ手術からちょうど1年、そして今年9月22日に左ひざ内視鏡手術を受けてから53日がたった。松井はこの日、本拠地ヤンキー・スタジアムで約3時間のリハビリを行った後、第1次候補にリストアップされたWBC出場への強い思いを口にした。

 「出たいは出たいが、どうするか現時点では分からない。答えを出せと言われたら、その時に決めたい。自分には自分の意見が出てくる」野球人なら誰もがあこがれる「JAPAN」のユニホームに袖を通したい意向を明確に明かした。

 ただ、ネックとなるのが球団側との温度差だ。松井が汗を流している間、ヤ軍のキャッシュマンGMは同球場内の事務所にいた。同GMは「WBCを支援はしている。だが、マツイは参加できない。絶対に無理」と断言し、WBCへの出場を完全否定した。

 さらに、「昨年の右ひざ手術明けのキャンプでも別メニュー調整だった。体の状態からして、その時期に無理なことは本人も分かっている。だから、こちらからも話はしない。もし彼が(出場について)聞いてきたら、それは衝撃だよ」とも続けた。シーズンを万全な状態で迎えさせたい球団としては、出場を認めるわけにはいかない事情もある。同GMは出場の可否について松井と話し合う意思もないと説明した。

 しかし、これを伝え聞いても、松井は決して決断を急がなかった。「チームとして、危険な状態で出したくないと思うのは当然の意見だと思う」と球団側の対応に理解を示した上で「まだ(日本から)何も言われていない」と現時点での結論を避け、希望をつないだ。

 現在は左ひざに負荷をかけて動かしたり、バイクをこぐなどのメニューでリハビリを行っている。「昨年とほぼ同じペースで進んでいる。状態がよければ、来週にもランニングを始めたい」と患部の回復は順調だ。

 来年1月20日が暫定ロースター45人を決定する目安とされている。「まずはひざを良くすること。それが自分にできること」それまで患部の回復状態を慎重に見極めながら、設定された期限までに侍ジャパンの一員になれるかどうかを返答するつもりだ。

 ◆6月右足故障 王建民は辞退示唆 ○…米大リーグ公式サイトでは、WBC特集ページで各国の予想メンバーを紹介している。松井と同じヤンキースからジーター、ロドリゲス両内野手とムシーナ投手(いずれも米国)、救援左腕マルテ(ドミニカ共和国)、アブレイユ外野手(ベネズエラ)が入った。しかし、6月に右足を故障し15試合登板で8勝2敗だった王建民は、キャッシュマンGMから「シーズンへの調整を優先するよう言われた」と辞退を示唆した。

 ◆イチローは「宮崎来て」和田アキ子に電話 ○…第1回大会で日本代表主将だったマリナーズ・イチロー外野手は、出場の意思を固めているようだ。親交の深い歌手・和田アキ子が15日のニッポン放送「アッコのいいかげんに1000回」で、「イチローから電話で『(直前合宿は)宮崎になるんで、ぜひ(来て下さい)』って言われた」と明かした。10月の段階で王貞治コミッショナー特別顧問に参戦の意向を伝えていた。

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(2008年11月16日06時01分  スポーツ報知)

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