イスラエル軍が去年の年末から3週間続けたパレスチナ自治区ガザへの大規模攻撃の際、軍事規律が大きく乱れていたことが内部証言で明らかになりました。警告なしで市民を殺害するなど、現場での問題行動についてイスラエル兵が証言し、イスラエルの有力紙に掲載されました。
イスラエル兵の証言を掲載したイスラエルの有力紙「ハーレツ」によりますと、証言はガザ攻撃に参加した複数の兵士が先月、軍学校内部で行ったものです。
証言では、イスラエル軍が住宅に押し入った際、十分な警告なしにパレスチナ人の女性や子どもを狙撃・殺害したケースをはじめ、ガザ中心部への侵攻作戦が停止された際、兵士達が「住民を皆殺しにすべきだ。彼らはみんなテロリストだ」と不満を述べていたこと、また、兵士が住宅の壁に「アラブに死を」などと落書きしたり、家の中に飾ってあった写真につばを吐きかける行為があったことなどが挙げられています。兵士達は「軍内部でのモラルの低下がいかにひどいかを感じた」などと話したということです。
ガザで1300人以上が死亡した攻撃について戦争犯罪の疑いが指摘されるなか、イスラエル紙がこうした内部証言を掲載するのは極めてまれで、イスラエル軍は「調査を尽くす」などとコメントしています。(20日02:16)