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無床診療所計画案:妥協探る動き 予算見直し動議可決--県議会特別委 /岩手

 県立病院・地域診療センターの病床休止(無床化)問題を巡り、県議会予算特別委員会で無床化に反対する野党議員が提出した、関連予算を見直すよう求める動議は16日深夜、賛成多数で可決された。動議では、19日までに予算を編成し直すなどの意思を示すよう迫る一方、これまで無床化4月実施の「凍結」を求めてきた県議らは態度を軟化。動議では「延期の検討」を求めている。野党会派からは「予算をストップさせるのは本意ではない」(自由民主クラブ)などと妥協点を探る動きも出ている。達増拓也知事の対応が注目される。

 動議は、与党で第1会派の民主・県民会議を除く4会派と無所属の5議員が提出、賛成した。(1)地域での協議機関設置(2)無床化後の空きスペースを活用する医療・福祉関係者の公募(3)勤務医の退職防止--を進めるため関連予算を増額、来年度の一般会計予算案や県立病院等事業会計予算案の編成替え、知事の委員会出席などを求めている。

 19日までに執行部側が、要求に応じた修正案や補正予算案を提出すれば、動議に加わった自民ク(第2会派)は賛成する意向を示しており、可決する見通し。

 一方、動議は法的な拘束力はなく、執行部側が修正などに応じない可能性もある。この場合、予算案の否決や議会側からの修正案提出などが考えられるが、「否決には否定的な会派もある」と述べる議員もおり流動的だ。

 民主・県民会議の佐々木順一代表は「医療を再構築するのが本質的な議論。妥協点を探るなら、そう表明すればいい」と批判する。自民クの千葉伝代表は「再検討を願う最低限、ぎりぎりの要求。反対のための反対ではない」と反論。委員会で質疑に立った政和・社民クの飯澤匡議員は「抜本的に解決されなければ医師の退職は続く。住民と意識を共有化したい」と話した。

 県医療局の田村均次局長は「コメントできない。知事に相談する」と述べた。【山口圭一、念佛明奈】

毎日新聞 2009年3月18日 地方版

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