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■ 花粉症その1 高齢者に花粉症はいない?
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「お年寄りには花粉症の方が少ない気がします」。
当HPの読者から頂いたメールの中にそんな一文がありました。
言われてみると、たしかにそんな気がします。そこで調べてみました。花粉症は50代や60代でも発症することがあるようですが、さらに高齢者になるとその数はあまり多くないようです。といっても、正確な数字は分かりません。学会の発表やどの資料にも年齢別の花粉症患者数のデータが載っていないからです。しかし、体験的にはたしかに高齢者の花粉症って見かけないような気が。
一方で、花粉症の発症年齢は低年齢化してきています。早ければ2、3歳、今の小学生の2割に何らかの花粉に対するアレルギー、また2割にハウスダストアレルギーがあるといい、合併をあわせて小学生全体の3割がアレルギ―性鼻炎に苦しんでいます。20歳くらいまではアレルギーの抗体産生能が最も強く、症状もひどくなる傾向があります。
また、花粉症といえばスギ花粉が有名ですが、最近はイネ科の雑草の花粉症も目立って増えてきています。
何だか読んでいるだけで目や鼻がむずがゆくなってきそうですが、高齢者に花粉症が少ない理由は次のような原因が考えられています。
まず花粉などの抗原を受け取る粘膜皮膚が加齢によって反応低下すること。粘膜の反応が鈍くなるわけです。また、体内でも免疫系の反応が弱まり、アレルギー反応が起きにくくなる。年をとると免疫力そのものが落ちてくるので、花粉症になりにくいという理屈です。
これは医学の、あえていうと西洋医学の考え方ですが、花粉症にならない高齢者は元々から免疫力が高かったのではないか。その一方で最近は高齢者の中にも花粉症を発症する人が徐々に増えているそうです。
かつての高齢者と、これから高齢者になる人とのあいだには、何か違いがあるのではないか。免疫力に差異があるのでは?
免疫は強弱よりバランスが大事。バランスが崩れるとアトピー性皮膚炎や花粉症、喘息、シックハウス症候群といったアレルギー疾患を起こします。癌など色々な病気も免疫と関わっています。
私たちは免疫のパランスを良くする食生活や環境が必要です。目や鼻がむずかゆいのを治すには、生活そのものを見直さないといけません。高齢者の生活習慣のなかに花粉症にかかりにくくする何か重要なヒントがあるのではないでしょうか。
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