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【法廷から】若きプロボクサーはなぜ警官を殴ったか (2/2ページ)
このニュースのトピックス:法廷から
検察官「なぜジムに言わなかった?」
被告「会長に知られたくなかった」
検察官「処分されたくなかった?」
被告「はい」
質問は、犯行前日の試合に移った。
検察官「前の日の試合で引き分けになって腹が立っていた?」
被告「残念な気持ちはあった」
検察官「あなたは減量に苦しむタイプのボクサーですよね?」
被告「試合前はご飯も食べず、水も飲まない」
検察官「ストレスがたまった?」
被告「多少あります」
検察官「減量に苦しむなら今後どうする?」
被告「1つでも階級を上げてがんばりたい」
検察官「亀田大毅選手は1年間の謹慎処分になったが、あなたは傷害事件を起こした。もっと重い処分かもしれないが、どうする?」
被告「がんばっていきます」
弁護側の最終弁論などによると、被告は犯行前日の試合結果がショックで酒を飲んだという。殴ったことは記憶になかった。被告と被害者との間には30万円で示談が成立しているという。
最後に被告は「○○さん(被害にあった警察官の名前)も『がんばってくれ』と言ってくれたんで、世界チャンピオンになるまでがんばります」と述べた。
夢に向かってがんばっている意気込みは伝わってきた。今後は酒におぼれず、ボクシングに打ち込んでほしい。
検察側は懲役2年を求刑。判決は6月6日に言い渡される。(末崎光喜)