北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備とみられる動きを進めているなか、韓国全土では韓国軍とアメリカ軍による大規模な軍事演習が続けられています。北朝鮮が再三中止を求めている、この演習の現場を取材しました。
北朝鮮の目と鼻の先、米韓軍事演習が行われています。山の向こうは北朝鮮です。北朝鮮を相当刺激しているに違いありません。
軍事境界線に接する山に撃ちこまれる砲弾の音。演習は、北朝鮮が38度線を越えて、首都ソウルに侵攻するという朝鮮半島有事を想定しています。いかに速くアメリカ本土から主力部隊を投入できるかが課題で、60万人の韓国軍に加え、アメリカ軍2万6000人も参加しています。
「お見せしたのは、朝鮮半島有事の際、同盟国の韓国を支えるための訓練です」(米軍ホウキンス部隊 コフマン中佐)
この部隊は朝鮮戦争の時に創設され、イラク戦争やボスニア紛争にも参加した部隊です。日本海の原子力空母ではジェット戦闘機が盛んに発進し、北朝鮮をピンポイントで攻撃する訓練が行われています。
米韓の司令部は今回の演習を敢えてメディアに公開し、北朝鮮を“威嚇”しています。朝鮮半島情勢は、“北朝鮮の弾道ミサイル 対 米韓の大規模演習”という、軍事的な対立構図をますます鮮明にしています。(16日17:00)