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【明解要解】後絶たぬ駅や車内のマナー違反 都市化進行で社会性失う? (1/2ページ)
このニュースのトピックス:タバコ
駅や電車内でのマナー違反が後を絶たない。禁煙場所での喫煙や車内での携帯電話の使用…。JR東日本管内だけでも、平成18年度中にこうしたマナー違反に対して寄せられた苦情は8000件を超える。東京都内では10月、JRの駅ホームで喫煙を注意した男性が、“逆ギレ”した相手から暴行を受け重傷を負う事件も発生した。トラブルに巻き込まれそうになった際の対処法について、専門家は「第三者を交えて冷静に話せる環境をつくって」と呼びかけている。(社会部 高木克聡)
「これまでもマナー違反を注意してきたが、暴行を受けたのは初めて。なぜ、自分が暴行を受けたのか分からない」
川崎市の会社員、市川敦さん(34)はこう憤る。
市川さんは10月11日午前10時45分ごろ、JR南武線府中本町駅(東京都府中市)の1番ホームで喫煙していた男に「ここは禁煙場所ですよ」と注意した。男はそれに応じて喫煙をやめたが、市川さんが立ち去ろうとすると突然、殴るけるの暴行に及んだ。市川さんは顔面骨折などで全治7週間の重傷を負った。
男は川崎市の無職、原田康秀被告(41)で、駆けつけた警察官に現行犯逮捕された後、傷害罪で起訴された。
「たばこを捨ててくれたときに分かってくれたと思ったが、なぜ殴りかかってきたのだろうか。裁判で明らかになればいいと思う」
そう話す市川さんは、暴行を受けた後もこれまでと変わらず、禁煙場所での喫煙を発見すると、その都度注意をしているという。「少しでも電車利用者にマナーが浸透していくといいと思っていますから」