2009年3月15日 11時44分 更新:3月15日 11時51分
15日午前5時ごろ、横浜市戸塚区東俣野町の国指定重要文化財「旧住友家俣野別邸」から出火、木造2階建て建物延べ651平方メートルや工事用のプレハブ建物2棟の3棟計828平方メートルを全焼した。けが人はいなかった。
神奈川県警戸塚署によると、建物には住人がおらず、出火当時も無人だった。近くの主婦(37)が火柱が上がっているのを発見、119番した。
旧住友家俣野別邸は一般公開に向けて08年1月から工事が進められ、14日も午後6時ごろまで作業が行われていた。建物を囲む高さ約3メートルのアルミフェンスには赤外線センサーが付けられており、同午後7時半ごろに業者が警報装置をセットして帰宅した。警報は作動していない。
横浜市によると、旧住友家俣野別邸は1939年に建設。昭和前期のモダニズムの意匠を伝える建物として04年7月に国の重要文化財に指定された。市は敷地5.8ヘクタールを風致公園として整備するために、10年度末の完成を目指して工事を進めていた。
現場は小田急江ノ島線藤沢本町駅から北東に約2キロの住宅街。【野口由紀】