【八重山】「県立八重山病院の地方独立行政法人化に反対する八重山郡民総決起大会」(八重山市町会、八重山市町議会議長会主催)が7日夜、石垣市健康福祉センターで開催された。石垣市、竹富町、与那国町の住民約500人(主催者発表)が集まり、代表者が「独法化は地域医療の切り捨て」などと訴えた。「地域医療を守るため、独法化に反対する」ことが決議され、3市町の首長は11日に県と県議会に要請する。
八重山市町会会長の大浜長照石垣市長は「私たちは1回しかない命を生きていて、医療はその命を救うもの。金がないから減らそうというのが独法化。阻止する運動を続けなければならない」と呼び掛け、八重山市町議会議長会長の入嵩西整石垣市議長は「反対だけではだめ。私たちの病院であるとの意識で支えることが県立病院維持につながる」と強調した。
3人の子どもの母親の大道夏代さん=石垣市=は双子を帝王切開で出産した経験に触れ「この島には八重山病院があり、いつでも安心して出産できる。独法化でこんな当たり前のことがなくなってしまうのではと思うと不安でならない」と切々と語った。
西表島に住む屋宜加陽子さんは県立の診療所とのかかわりから「3人の子どもが順番にインフルエンザにかかった。もし診療所が赤字で切り捨てられたら熱の子どもを船で石垣に連れて行かなければならなくなる。離島住民の命も都市部と同様に守って」と訴えた。
(琉球新報)
2009年3月8日