<質疑応答>(要旨)
--代表辞任が不可避という声があるが。
小沢氏 私自身として何らやましいこともありませんし、また、私の秘書の行った行為は政治資金規正法にのっとって適法にきちんと処理し届け出た。そして公にされていることですので、私としては、それによってどうこうということを考えてはおりません。
--献金を受けた時に、お金の出所が西松建設と知らなかったか。
小沢氏 大久保の話によれば、政治団体からの献金という認識だったから、政治資金管理団体でそれを受領したということに尽きると思います。
--公設第1秘書逮捕の事態は民主党に大きな衝撃。次期衆院選への影響は。
小沢氏 私は、政治献金については収入、支出、入りも出もすべて公開しています。今回問題になっている献金も全部報告してきちんと処理しています。従って、遠からず嫌疑は晴れると信じており、そのことで少なくとも私自身と民主党に対する国民の皆さんの疑念は晴らすことができると思っております。
--なぜ小沢代表の秘書がターゲットに?
小沢氏 全く分かりません。私は今、野党第1党の党首をしています。そして政治献金に関しては何度も言うようにすべて法にのっとって報告し、オープンにしております。たぶん収支を全部オープンにしているのは私だけではないかと思ってますが、それにもかかわらず、このような一方的なこじつけたような理由で検察権力の発動ということは、政治的にも法律的にも公正を欠く行為ではないかと感じています。
--謝罪の言葉は。
小沢氏 私は何らやましい点もありませんし、政治資金規正法にのっとって正確に処理し、収支も全部オープンにしております。従って今回秘書が逮捕される、強制捜査を受けるという点については全く合点がいかない、理解できないことです。必ず近いうちに嫌疑が晴れ、私どもの正当性が証明されると思っておりますので、おわびする理由は見当たらないと思っています。
--起訴されても、考えは変わらない?
小沢氏 私は起訴などということがないと信じております。
--結果的にゼネコンから非常に多額な資金が出てきた。国民有権者の中に、自民党と同じような体質があるのではないかという声が広がっているが。
小沢氏 私は、大変大勢の個人の皆さんからも献金をいただいてますし、ゼネコンだけじゃなくその他の企業からも身に余るほどの献金をいただいております。私の考えですが、献金はどこから受けたってかまわないけれども、どこからいただいて何に使った、すべて公開しろ、そしてそれを国民が見て判断できるような仕組み。行政もそう。なかなか真実をオープンにしない。そういう社会の体質が良くないと思っています。私の主張はあくまでも明朗、公開、オープン。そしてそれが妥当かどうかは国民、主権者が審判を下す、というのが民主主義のあり方だと思っておりますので、今の自民党と同じ体質だという意見は全く心外です。私はずっと以前から全部公開しろと言ってきました。自民党はそれをひたすら嫌がってきたのです。年金や医療、社会保険庁の行政を見てもそう。全部隠してきたじゃないですか。日本社会をよりオープンにして、国民が判断する材料を提供すべきだというのが持論です。
--4年間で2100万円、背景は調べないのか。
小沢氏 一般的に言って、献金してくれるという方について、どういう所から出ているのかというたぐいは、せんさくはしないのが大多数だと思っている。献金してくださる皆さまの善意を信じてやっているというのが現状だと思います。その献金そのものが違法であることが明らかになった時には返金するということでけじめをつけているつもりだ。西松建設の中で違法な形で作られたお金であったとはっきりした時点で、返却するつもりです。
--説明が今日まで遅れた理由は。
小沢氏 意図的に遅らせたわけでもありません。全く予期しなかったことで、大久保がどうなってんのかわかりませんし、そういったことを問い合わせたりしてる間に時間が経過した。今日は役員会でお話しし、そのすぐ後に皆さんにご報告しているということだ。
--捜査の過程で主張が覆った場合は。
小沢氏 私は覆ることがないと、必ず近いうちに嫌疑は晴れる、正当に適法に対応してきたということになると信じております。
--原資が不当であれば返却する。
小沢氏 そうです。過去にも水谷建設だったかな、嫌疑が確定した段階できちんと返却しました。今まだ確定してないでしょ。確定したときにはそのつもりでおります。
--陸山会の代表者、監督責任者としてチェックしているか。
小沢氏 政治家は1人で政治活動全部やることは不可能です。スタッフ、秘書のサポートを借りながら活動を続けている。民主党代表として、全国一生懸命国民に語りかけ、我々の政策を理解していただく努力が最大の任務と思って就任以来やってきた。細かな政治献金の一つ一つについて私が全部チェックすることはやってません。秘書を信頼してやる以外に不可能なことで、全体の報告は受けてそれを了としてきているが、個別の一つ一つに目を通す、時間的、能力的余裕はない。
--西松のにおいすらしなかったのか。
小沢氏 政治団体としての献金だという認識で処理したと報告を受けておりますので、私は、秘書がそのまま受け取ったということについて至極自然と思っております。
毎日新聞 2009年3月4日 12時13分(最終更新 3月4日 14時05分)