琉球大学付属病院小児科で骨髄移植の責任者を務める医師が3月末で退職することが6日分かった。実績のある医師の確保のめどは立っていない。がんの子どもを守る会沖縄支部の片倉政人代表は「移植を待ち続けている患者が不安に思っている。移植のために県外へ行かざるを得ない状況になると、患者や家族の経済的、精神的負担が大きい」と話し、安心して治療を受けられる医療体制の維持など、病院側への嘆願を検討している。
県内で骨髄バンクを介した非血縁者間の骨髄採取や移植ができるのは、骨髄移植推進財団の認定を受けた琉大病院のみ。同病院総務課は琉球新報の取材に対し「医師の確保に努めたい」と説明した。
同医師は2006年4月に県外の医療施設から着任。同医師を合わせ4人の移植チームで、2008年度は26回(うち非血縁者間1回)の移植手術を実施した。同医師は来月から県外の病院での勤務が決まっている。同財団によると、県内の骨髄移植希望者は1月末現在13人。県骨髄バンクを支援する会の上江洲富夫代表は「より多くの患者が県内で治療できる体制を望んでいる。豊富な経験のある医師が不在の状態が続くのはよくない」と懸念を示した。(座波幸代)
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