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「長女に限り滞在許可も」法相、個別事情に踏み込み発言

2009年3月6日11時5分

 不法滞在で国外退去処分が確定した埼玉県蕨市のフィリピン人、カルデロン・アランさん(36)が、長女のり子さん(13)が学業を継続するために一家3人の在留特別許可を求めている問題で、森法相は6日、閣議後の記者会見で「近くにおじさん、おばさんが3人いる」と明らかにした。そのうえで「適切な保護、養育の環境があれば、子どもに限って許可を出してもいい」として、あくまで全員での滞在を要望する一家側に再考を求めた。

 法相の裁量で決める在留特別許可について、個別の事情に踏み込んで発言するのは異例。一家の在留期限は9日に迫っている。

 また、強制退去後5年間は入国が禁止される規定についても、「もうちょっと柔軟に、1年ぐらい、あるいはそれを待たずして一時的に子どもに会いたいということなら、上陸特別許可を出すこともやぶさかでない」と特別に配慮する姿勢を見せた。のり子さん本人は再入国許可を得れば、自由に行き来できる。

 カルデロンさんの代理人によると、父親の姉と母親の弟、妹の計3人が埼玉県川口市などで、日本人と結婚するなどして適法に滞在している。ただ、「それぞれ家庭があり、子どももいるため、経済的にも環境的にもすぐにお願いできる状態ではない」としている。

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