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札幌圏

震災時患者受け入れに携帯メール活用 札幌市検討委報告書(03/05 14:35)

一斉に市内の病院の救護班出動や患者受け入れの可否を尋ねる緊急連絡システム

一斉に市内の病院の救護班出動や患者受け入れの可否を尋ねる緊急連絡システム

 札幌市の災害時の医療体制を話し合う「市災害時医療体制検討委」(委員長・河西紀夫市医師会副会長)は、地震発生直後に市内の各病院に携帯メールで一斉に救護班派遣や患者受け入れの可否を把握する「緊急連絡システム」の活用などを盛り込んだ報告書をまとめた。今月中にも上田文雄市長に答申する。

 検討委は二〇〇六年六月に設置。「情報伝達体制」「医療救護体制」「ライフライン確保」「研修・訓練」の四項目でまとめた。

 震度5弱以上の地震発生時には夜間急病センターがある「WEST19」(中央区大通西一九)内に「医療対策本部」を設置。本部から各病院に携帯メールを送り、現状を一元的に把握、効果的に救護班を派遣する。システムはすでに運用可能となっている。

 報告書では清田区内で唯一の災害時基幹病院だった病院が〇七年三月に閉院したまま空白地帯になっていることなどを指摘、市はこれを受けて新年度に同区内に基幹病院を指定する方針。

 ただ、この報告書は一九九八年に市が地域防災計画で想定した「死者二百四十人、負傷者一万三千人」の地震を前提にしている。市は昨年九月に被害想定を見直し、「直下型地震が起きた場合に死者八千人、負傷者三万人」としており、報告書では「新たな被害想定を前提にした医療救護活動の検討が必要」とした。(青木美希)

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