県議会運営委員会は4日、長崎市の病院統合問題に関する集中審議を11日の文教厚生委員会で開くことを決めた。県提案の病院統合が失敗に終わり、県議会内には金子原二郎知事の手法に対する反発がくすぶっており、これまでの経過検証と今後の県内の医療体制をどう構築するのか、県の考えをただす方針だ。
議運では「次善策も考えずに統合案を提案し、(長崎市に受け入れられずに)恥をかき、後の医療体制をどうするのか分からないでは済まされない」などの意見が出た。
県議会内では、知事が病院統合を求めて長崎市の田上富久市長に異例の直談判に乗り出したことや、県議会への事前説明が不十分だったとして反発が収まっていない。一方で県は、今後の県全体の医療体制を検討する協議会を設置する方針だが、長崎市が選択した病院建設計画では不十分とされる医師確保などの面で具体的な解決策を示していない。
〔長崎版〕
毎日新聞 2009年3月5日 地方版