場所はとある野球場。対峙するピッチャーとバッター。
仮面のピッチャー・秋葉の投げたボールがあやしく輝き、バッターボックスに立ったミンタオのバットを砕く。秋葉は倒れたミンタオを見下ろし、一言。
「約束通り、球団の権利書を貰うわよ」
禁じられたはずのQT能力を振るい、その魔球・魔QTで次々と強打者を打ち負かしては球団の権利書を奪っていく仮面のピッチャー、それが獅子堂秋葉だった。
一方、元パイレーツの四番バッターだったいつきは、孤児院への仕送りのため仕事に勤しんでいた。その能力を使わずにいたにもかかわらず、QT能力者だったいつきは球界から追放されたのだ。
経営の苦しい孤児院と、そこに暮らす子供たちの健気さに胸を痛めるいつき。そんな時、日本女子プロ野球機構の代理人だというつつじが現れ、いつきに野球界への復帰を持ちかける。仮面のピッチャー・秋葉の道場破りに対抗し、その魔QTを打ち砕けというのだ。
翌日、パイレーツスタジアムでは秋葉がマウンドに立っていた。パイレーツ側は、残るバッターが二軍選手のネネコだけという大ピンチ!
その時、スタジアムにいつきが現れた。
対峙する2人。秋葉の投げた魔QTを打ち返そうとしたいつきだが、QT能力を使わなかったいつきのバットは粉々に砕かれた。
激痛で立ち上がれなくなるいつき。そして秋葉も勝負を終えないままスタジアムから立ち去る。
つつじにQTを使わなかったことを責められ、いつきは勝つために自分の全力であるQT能力を使うことを決意する。向かうのは「野球の鬼」がいる場所……。
一方、秋葉も限界を超えた魔QTの連投で肩を故障していた。主治医であるエル・スールからも「あと、3球」を告知される。しかし、秋葉には謎の死を遂げた姉たち、そして病弱な妹のためにも投げ勝つことが必要だったのだ。
数日後、いつきと秋葉の対決の刻は来た。
お互いの持つ全てを出し切り、投げ、打ち、ぶつかり合う「野球」という名の青春!
しかし、勝負中にいつきは理事長による銃弾を受け倒れる。QT能力者同士に潰し合いをさせるのが理事長の目的だったのだ!!
怒りに震える秋葉は、渾身の力を込めたQTを発動させる!!
燃・え・ろ・Q・T・!!