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（2009年2月24日公開）

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「私たちって、何かあるたびに“Why?”って思うじゃないですか」

　ロングセールスを記録した『手紙～拝啓十五の君へ～』、映画「ヘブンズ・ドア」の主題歌『Knockin' On Heaven's Door』も含むサードアルバム。作詞・作曲はもちろん、すべての曲でアレンジ、プロデュースを手がけた本作にアンジェラ・アキは『ANSWER』というタイトルを冠した。「どうして？」「なぜ？」という疑問を抱えながら、生きること、愛することに対する“答え”を探している人（それはつまり、この世界にいるすべての人である）に向けられた、まさに普遍的な魅力をたたえたシンガーソングライター・アルバムの誕生だ。

■『ANSWER』というタイトルのこと、年末の武道館ライブでも話していましたね。「答えが見つからなくても、それを探し続けることに意味がある」って。

アンジェラ：うん、そうなの。私たちって、何かあるたびに“Why?”って思うじゃないですか。失恋したり、大事な人を亡くしたり、仕事で失敗したとき、“なんでこうなったの？”ってとにかく答えを探そうとする。もちろん、私もそう。ずっと考えてたからね、“なんでデビューできないの？”とか“どうしてあの人は私を裏切ったんだろう”とか。でも、答えは見つからないことのほうが多いと思うんです。

■そうですね、確かに。

アンジェラ：ただね、もしそうだとしても、答えを見つけようとするプロセス自体に意味があるんじゃないかなって。このアルバムも同じなんですよ。“これが答えです”って言ってるわけでじゃなくて、“じつは私もようわからん。だけど、これからも答えを探し続ける”っていう。その気持ちがあれば、前に進んでいけると思うんですよね

■タイトルチューンの『ANSWER』にも通じるテーマですよね、それは。

アンジェラ：その曲はねえ、ちょっと恥ずかしいところもあるんですよね、私のなかでは。でも、デモを聴いたスタッフが“これ、いいじゃん！”って言ってくれて。

■（笑）。いい曲だと思いますよ。質の高いポップチューンだし、「友達と恋人を足してそれを2で割ると / 答えはあなたなんだと気がついた」とか、アンジェラさんの恋愛観、結婚観がすごく出てるなって。

アンジェラ：そう、だから恥ずかしかったの（笑）。自分が好きな人に対して、できるだけ素直な気持ちを歌おうと思って作った曲なので。私はもともと、“あなたが好きよ”ってまっすぐいえないタイプなんですよ。じつは心を閉ざしがちで、抱えているものをバーンと見せられる性格ではないので。“大好き！”っていう歌も作ってみたいんだけど、どうしてもその手段が見つからないんですよね。

■自分自身と100％切り離したところで、明るくて前向きな曲を書くっていうのはどうですか？

アンジェラ：それを考えたこともあるんだけど、作ってるうちにどうしても自分の歌になっちゃうんだよね。たとえば映画（「ヘブンズ・ドア」）のためにカバーした『Knockin' On Heaven's Door』（原曲：ボブ・ディラン）にも、自分なりの解釈、表現が入ってるし。

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