かつて“世界一のレフェリー”と称され、現在もイタリアの審判のシンボル的存在であるピエルルイジ・コリーナ氏は、ラジオ番組の中で“オレンジカード”の導入を検討していることを発表した。“オレンジカード”は、ほかのスポーツですでに適用されている「試合中に選手を一時的に退場させる」というルールのために導入されるものだという。
コリーナ氏によると、FIFA(国際サッカー連盟)のルール策定機関である国際サッカー評議会(IFAB)は、今年2月28日にマンチェスターで行われる会議で“オレンジカード”導入の可能性を討議する予定だという。同システムの導入により、イエローカード(警告)とレッドカード(退場)の中間にあたる新カードが誕生することになる。オレンジカードを提示された選手は数分間退場することになっているが、退場時間が何分間になるかはまだ決定されていない。
北アイルランドサッカー連盟が提案した“オレンジカード案”に対し、コリーナ氏は賛成の意を表している。同氏は「時々、レッドカードは厳しすぎるが、イエローカードは甘すぎるというシーンが見られる」と、賛成の趣旨を説明。また“2人審判制度”の導入にも好意的な意見を持っており、イタリアサッカー協会がこのシステムのテスト導入を検討していることを明かしている。
同氏によると、このシステムを試験的に実施したイタリアの審判は、「現場で起きている出来事に対して、より強力に主導権を持つことができる。最終的な決断は第1審判が下すため、問題はないだろう」と、その効果を認めているという。
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