ワイヤが外れたリフトの支柱(右)付近を調べる県警捜査員ら=22日午前11時ごろ、北志賀小丸山スキー場 |
下高井郡山ノ内町の北志賀小丸山スキー場で21日、リフトに乗っていた男性客3人が転落し重軽傷を負った事故で、同スキー場を経営する北志賀藤田観光は22日、事故直前に客がリフトに乗り損ない、リフトが大きく揺れていたと明らかにした。中野署などは同日、業務上過失傷害の疑いがあるとみて実況見分し、リフトの揺れと事故との関連などを調べている。
事故があったのは、第7リフト(全長約440メートル、1人乗り)。9基ある支柱のうち、乗り場から最も近い2基目にある滑車から何らかの原因でワイヤが外れ、リフトに乗っていた客が転落した。
北志賀藤田観光によると、客が乗り損なったリフトは大きく揺れたまま上り続け、2基目の支柱に差しかかったところでワイヤが外れた。リフトは14メートル間隔で、ワイヤをつかむ形状の器具で固定されているが、揺れたリフトは事故後、ワイヤをつかんだまま後続のリフトの辺りまでずり落ちているのが見つかった。
同社によると、第7リフトは1981(昭和56)年に設置。同社は毎日、始業前に点検しており、事故当日も特に問題はなかったとしている。
中野署などの実況見分は午前10時ごろから、周辺の立ち入りを制限して実施した。国土交通省北陸信越運輸局も23日、職員3人を同スキー場に派遣、事故状況を調べる。