「住民が安心して暮らせる地域医療の確保に向けて」をテーマにした「地域医療シンポジウム」が21日、旭市の県東総文化会館で開かれた。「旭中央病院を核とする地域医療の役割を考えよう」と、市と東総地域医療連絡協議会(会長・伊藤忠良市長)が主催。銚子市や匝瑳市から約900人が出席した。
日本研究所の吉田秀一調査局研究主幹が「自治体病院の現状と課題」をテーマに基調講演。「地域医療を守るためには医療機関の機能分担・連携を推進し、自治体と病院、患者の相互理解が大事だ」などと述べた。旭中央病院の松山幸弘顧問も「東総地域医療ネットワークについて」と題して講演した。
この後、両氏と吉田象二・旭中央病院長、浜年樹・市医師会長ら4人でディスカッション。吉田院長は「開院55年間、黒字経営を継続してきた。患者サービス向上のための改革を心がけて運営に当たる」と強調。会場からの「公設民営の計画は」との質問に伊藤市長は「今のところは考えていない」とした。【新沼章】
毎日新聞 2009年2月22日 地方版