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中国で釈放されたウイグル男性、妻に「北京で就職する」 

2009年2月22日0時54分

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 東大大学院留学中の98年に、一時帰国した中国で国家分裂扇動などの容疑で逮捕され、今月釈放された新疆ウイグル自治区出身のウイグル人男性トフティー・トゥニヤズさん(49)が、日本に残る妻ラビヤさん(45)に、中国当局のあっせんで「北京で就職する」と、電話で伝えていたことがわかった。

 ラビヤさんは21日取材に応じ、「近くに当局者がいるため、夫は本当のことが言えないでいる。日本で静かに研究生活を続けたいというのが夫の本心だ」と訴えた。

 ラビヤさんによると、11年の刑期を終えて10日に釈放されたトフティーさんは、当局の車で移送されて同自治区内の実家や妻の実家に滞在した。13日にラビヤさんからの電話がつながった際に「4〜5日後に北京に行く。北京で仕事が用意されているが、内容は聞いていない」と説明し、「できれば子どもを連れて中国に戻って欲しい」と求めたという。

 ラビヤさんは、昨年6月に申請した日本国籍の取得が4日付で認められた。邦人の配偶者となったトフティーさんを日本に渡航させるよう、今後日本政府に支援を求めていく考えだ。

 東大大学院でウイグルの歴史文化や中国の民族政策を研究していたトフティーさんは98年、研究資料収集のため中国を訪れた際に逮捕された。ラビヤさんや東大の恩師らは「トフティーさんが政治運動に参加したことはあり得ない」として救援活動を続けてきた。

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