中央アジアのキルギスが首都ビシケク近郊にあるマナス米空軍基地の閉鎖を決めた問題に関連し、ロシアのインタファクス通信は20日、アフガニスタンに接するタジキスタン、ウズベキスタン両国がアフガン軍事作戦に必要な物資の国内通過を米国に認めた、と伝えた。
マナス基地はアフガン戦略で米軍の重要な補給拠点。米軍の兵たん部門幹部がタジキスタン外務省高官と会談、同国の了解を得たとしている。同国外務省報道官は米軍の物資輸送の国内通過に関するすべての問題が解決したと語った。
イラク、アフガニスタン両軍事作戦を統轄する米中央軍のペトレイアス司令官は最近、ウズベキスタンを訪問、同国政府指導者らと地域問題などについて会談していた。米国防総省当局者は訪問の目的について、アフガン軍事作戦での補給ルートが議題の一つであることを認めていた。同国は2005年、米同時多発テロ後、米国に許していた基地設置を撤収させるなど対米軍事関係を断絶していた。
タジキスタン、ウズベキスタン両国が米軍物資輸送の国内利用を認めた場合、マナス基地喪失の影響は減じられるが、両国がどの程度までの物資輸送量を容認しているのかは不明となっている。