事件・事故・裁判

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

大光:キヤノン関連86% 12施設、24億円受注

大光グループが工事を受注したキヤノン施設
大光グループが工事を受注したキヤノン施設

 法人税法違反容疑で逮捕されたコンサルタント会社「大光」社長、大賀規久容疑者(65)の経営するグループ3社が00年以降、キヤノン関連事業12施設で総額24億円余を受注していたことが分かった。御手洗冨士夫会長の使用する会長室の改修工事など、東京都大田区下丸子のキヤノン本社ビル関連の9件(計約6億円)も含まれている。キヤノン以外の施設の受注額は約3億7500万円に過ぎず、キヤノン頼みの実態が改めて浮かび上がった。

 グループ3社は脱税工作の舞台となった▽大光▽建設関連会社「匠(たくみ)」▽同「ライトブラック」。

 3社が東京都などに提出した工事経歴書によると、匠は06年12月、「本社役員室改修及び家具工事」を7035万円で受注し、06年12月施工した。キヤノンによると、この工事は事務所として使用していた本社ビル17階を、会長室や監査役室、役員会議室などに改修し、机やいす、応接セットなどを納入する内容だという。

 02年にも匠が社長室の机といす、応接セットや1階ロビーのソファなどを納入していた。キヤノン広報部は「02年の時点で他社と比較し、価格やデザインから匠に決めた。06年は02年に納入された調度品との統一性などから匠を選んだ」と説明。02年納入分は「個別取引であり価格を明らかにできない」としている。

 さらにライトブラックが03年、本社敷地内の別のビルの床塗装工事を800万円で受注するなど、3社は本社関連事業を全部で9件約5億9700万円受注した。

 本社関連事業以外では▽モーター生産子会社「キヤノンプレシジョン」北和徳第2事業所(青森県弘前市)▽プリンター関連生産子会社「キヤノン化成」筑波事業所(茨城県つくば市)などで塗装や外溝工事などを受注。本社関連事業分と合計すると00年以降、1都6県の12施設で40件総額約24億4000万円を受注した。

 一方、3社が00年以降に受注したキヤノン関連事業以外の工事は9件約3億7500万円に過ぎず、キヤノン関連事業の占める割合は約86%(金額ベース)だった。

毎日新聞 2009年2月19日 2時30分(最終更新 2月19日 2時30分)

事件・事故・裁判 アーカイブ一覧

 

特集企画

おすすめ情報