●日刊ゲンダイ本紙の直撃に
「マジっすか!?」
巨人期待の大物ルーキー、大田が二軍落ち。その一報を聞いた日本ハム中田翔(19)の第一声がこれである。
本人はこの日(15日)の紅白戦で今キャンプ2本目となる本塁打。内角球をうまくさばき、「軸回転で打てた納得のバッティング」と自画自賛の一発だった。
実はこの中田、昨秋のドラフト直後から大田を勝手にライバル視。自らと同じように、超高校級スラッガーと騒がれてプロ入りした“後輩”がやたらと気になるようで、キャンプ初日には「大田のサク越え、何本だったんすか?」と関係者に聞いて回るほどだった。
「大田が二軍? えっ、マジっすか!? 何で? 何で落ちたんすか?」
日刊ゲンダイ本紙記者が一報を伝えると、こう言って足を止めた中田に聞いてみた。
――打撃でも守備でも精彩を欠いていたからね。プレッシャーからか、体にジンマシンも出たみたい。気持ちは分かる?
「(ちょっと考え)精神的に弱かったんでしょ」
――中田君自身も昨年はマスコミに大騒ぎされた。先輩として大田君にアドバイスを……。
「アドバイスなんて特にないっすよ。ボクも1年目に苦しんだ。早くプロの水に慣れるってことじゃないですか」
歯牙にもかけず、といった感じだったものの、一瞬ニヤリとしたようにも見えた。いずれにしろ、ライバル視していた大田が自爆し、いよいよ野球に集中できる?
(日刊ゲンダイ2009年2月16日掲載)