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【東京】

家賃保証金でトラブル 都消費生活部 業者への苦情、相談急増

2009年2月17日

 家の借り主が家賃を滞納した場合に、借り主に代わって支払う家賃保証業者への苦情や相談が増えている。都消費生活部のまとめでは、取り立てをするときにドアをけったり、短期間で立ち退くよう迫る例が目立つという。家賃保証業者を管理する法律はいまのところないため、同部は「法的規制を考えるべきだ」と警告している。

 家賃保証は、借り主が家を借りる際、業者に家賃一カ月分の三−十割を保証金として納めることで、滞納時に支払いを代行してもらうシステム。保証金の割合は、業者が独自に借り主の信用度を判断して決める。

 都内の消費生活センターには二〇〇四年度に二十二件の相談が寄せられていたが、増加の一途をたどり、本年度は今月までで百二十二件を数えている。

 本年度は、昨秋に大手業者が倒産した影響もあるが夜中に借り主を訪れ、一回あたり五千−一万円の訪問料を要求したり、深夜に何度も携帯電話で取り立てる事例が目立つという。こうした相談内容は二十件を超える。

 業者によっては、裁判所への申し立てをせずに借り主の荷物を勝手に処分したり、出入り口を無断で施錠する例もある。都は悪質業者には消費生活条例に基づく指導をし、従わない場合は社名を公表する構えだ。

 同部は「家賃保証契約を結ぶ場合は、違約金や退去条件などを理解し、不明点は業者に説明を求めてほしい」と呼び掛ける。相談は都消費生活総合センター=(電)03(3235)1155=へ。

 

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