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    2001年5月23日の i Series の新機種発表は、ちょっとした事件だった。
 発表された機種は4種。チタン複合素材を採用して小型軽量化と堅牢性を測った1620は、X20などと同じくウルトラベースX2とのドッキングによって、CD-ROMなどのオプションを装着できる。個人向けを銘打ったiシリーズらしい、モバイルとパーソナルユースのフル装備を兼ね備えたマシンだ。SOHO向けに発売されていたThinkPad130に似たデザインは1200。CD-ROMドライブ内蔵のスタンダードタイプながら、フロントエッジの斜めに切られた形が、スリムな印象を与える。ウルトラベイ2000に対応した1800はAシリーズを個人向けにした印象。
 つまり、これらはおのおのThinkPadの法人向けモデルでいうA20、T20、X20、各々のシリーズの個人向けモデルでの展開、という形をとっている。
 ところがs30には、それに相当する法人向けのモデルが存在しないのだ。1124の後継機という位置づけながら、B5判の240シリーズの後継機種でもあるという新しいラインアップになる。なにより強い印象は、B5サイズのウルトラポータブルPCに、アルミニウム製の「ミラージュ・ブラック」(鏡面仕上げの光沢のある黒)を採用し、これまでのThinkPadのデザインコンセプトを踏襲しながら、全く新しいフェースに移行しつつあることを印象づけている点だ。1124で採用されていたダークグレーのボディを再度「黒」に戻し、かつそれを鏡面仕上げで強調することで、ThinkPadコンセプトの継続と変化の両方が強調されることになった。
そのためにこれまでのような強化カーボン素材は使えず、軽量性、強度などからアルミとマグネシウムの合金を採用。この素材は電波を遮蔽するため、後述するアンテナ部分のみプラスティックとなっている。また指紋などが目立つ可能性があるミラージュボディのために、東レの「トレシー」というメガネ拭きと同じ素材のクロス布が付属。超々極細繊維製のこのクロスは、傷を付けることなく簡単に汚れを落とすことができる。

   
     
   















     
 
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